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米びつに唐辛子は効く? 研究者とメーカーの話を比べました

半分
本当

先に結論

効くのは1か月ほどだけ

少しは効きますが、それだけに頼るのはおすすめしません。 唐辛子は虫が「入ってくる」のをしばらく防ぐだけです。効き目は1か月で大きく弱まり(まるごと1本ならゼロ)、お米の中から虫が「出てくる」のは防げません。いちばん確かなのは15℃以下で保存して、1か月で食べきることです。

おばあちゃんの知恵は、本当に効く?

「米びつには唐辛子を入れておくといい」。昔からよく聞く知恵です。辛いから虫が嫌がる、というイメージがありますよね。

編集部で調べてみると、防虫剤のメーカーと国の研究機関が、それぞれこの話を確かめていました。

3つの立場の話を並べてみました

言っている人中身
防虫剤メーカー(エステー)唐辛子の香りの成分に虫よけの効果があることを確認した。ただし乾燥した唐辛子は成分が抜けていくので、長くはもたない
農研機構 食品総合研究所の実験乾燥唐辛子には虫よけの効果がある。ただし強くはない。1か月たつと効果がなくなる。効くのは香りの成分で、辛み成分(カプサイシン)には効果がない
農研機構の研究員(日本農業新聞、2026年7月)防虫剤は虫が「嫌だな」と感じるとは思うが、コクゾウムシが米から出てくるのを防ぐ効果はない

意外だったのは、辛さそのものは関係ないという点です。効いているのは香りのほうでした。

実験の数字を見てみると

農研機構 食品総合研究所の実験です。玄米を2つ置き、片方にだけ唐辛子を入れて、コクゾウムシ50匹がどちらを避けるかを調べています(28℃)。「避けた割合」が高いほど効いています。

唐辛子の入れ方袋を開けた直後1か月後3か月後
まるごと1本53.0%0.0%—
まるごと2本(1g)73.4%——
輪切り1g88.7%39.6%0.0%

輪切りのほうがよく効き、量が多いほど効くことが分かります。一方で、まるごと1本は1か月で効き目がゼロになっていました。

「出てくる虫」は防げない理由

コクゾウムシは、精米工場や倉庫の近くで、すでにお米の粒の中に卵を産んでいることがあります。その場合、唐辛子で外を守っても、中から育って出てきます。20〜30℃なら約1か月で成虫になりますが、15℃以下では育ちません(日本農業新聞)。

また、街なかのマンションなどでは、コクゾウムシが外から入ってくることはあまり無いそうです。つまり家の中では「入ってくる虫」より「中から出てくる虫」のほうが心配で、唐辛子が効くのは前者だけ、ということになります。

編集部のまとめ:こう選ぶ

  • 話のタネに:米びつの唐辛子、効き目は1か月ほどで弱まるんだって。いちばん効くのは涼しい場所に置くこと
  • まず温度:冷蔵庫の野菜室、無理なら家の中でいちばん涼しい場所
  • 次に量:1か月で食べきる分だけ買う
  • 防虫剤はおまけ:使うなら、交換の目安が書いてある市販品を使う。乾燥唐辛子なら輪切りにして多めに入れ、1か月ごとに入れ替える
くらべる|準備中お米の防虫剤/野菜室に入る米びつ比較表ができたら、ここから見られます

出典(実際に開いて確かめた資料)

  1. 日本農業新聞「害虫『コクゾウムシ』防ぐには」2026年7月27日agrinews.co.jp
  2. 農研機構 食品総合研究所「乾燥唐辛子にコクゾウムシへの防虫効果はあるのか」(代表研究者 宮ノ下明大)naro.go.jp
  3. エステー「お米の虫よけに唐辛子の防虫効果は?」2019年5月31日products.st-c.co.jp
  4. 農林水産省「消費者の部屋」相談事例maff.go.jp
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